50歳を超えても30代に見える生き方 「人生100年計画」の行程表 レビューその3
南雲吉則先生のベストセラー 50歳を超えても30代に見える生き方 「人生100年計画」の行程表 のBOOKレビューその3です。
今回は、免疫力について。
免疫力が高い状態は良い状態ではない。
免疫とは体に備わった防御機構のことですが、例えとして、私たちの体を「国家」に見立てた場合、軍隊のようなものです。
軍隊が強力だと、四六時中、軍隊が国中を監視していて、敵を見つけたら即座に、機関銃を発砲します。
敵は倒せるかもしれませんが、流れ弾で市民も傷つき、住居も破壊します。
しまいには自国民を敵とみなして粛清を始めます。
もちろん、こんな状態がずっと続いたら国土は疲弊し、国の機能はマヒしてしまいます。
お気づきかもしれませんが、これが「免疫過剰」ということです。
本来、無害なはずの蕎麦粉や卵を敵とみなして、攻撃してしまえば、「食物アレルギー」を起こします。過剰な免疫がぜんそくや蕁麻疹を起こしてしまうのです。
花粉症やぜんそくも、アトピーもみんな、もとはほとんど無害なものに抗体が生じて起きるアレルギーです。
免疫の暴走は止まりません。
しまいには自分自身の細胞や組織を敵とみなして攻撃を加えます。これが「自己免疫疾患」です。
リウマチなどの膠原病もそうですし、バセドー病(甲状腺機能亢進症)やⅠ型糖尿病も、免疫過剰によって引き起こされます。
免疫力は高いよりも、ほどほどがいいのです。
この免疫がほどほどに働いている状態は「免疫寛容」とも呼ばれています。
免疫寛容を作るには、土や動物と触れ合い、
自然界のウイルスや菌たちとうまく付き合うことが必要です。
できることなら、自然に触れる機会を日ごろから少しでも持つようにしてください。
花粉症の撃退法について
①外出時にマスクをつけない
②口呼吸で花粉を取り込むようにする
③薬を一切使わない
④朝起きたら濃いめのゴボウ茶を飲む
⑤かゆくなっても洟をすすったりめをかいたりしない
鼻は外界からの異物を排除するのが役割ですが、
口は様々な異物を栄養として取り込まなければなりません。
そのため、鼻から入った異物には免疫が働きアレルギーが起こりますが、
口から入った物には免疫を抑制する「免疫寛容」が働いてアレルギーが起こりにくくなります。
これを利用して、医療現場では「減感作治療」が行われています。
花粉を何千倍も濃縮した液を毎日舌の裏に垂らすことで、
花粉に慣れさせ、花粉症が起こらないようにするのです。
マスクをしないで口呼吸をすることによって、こうした治療と同じ効果を得ることも可能です。
食事や生活については次回以降に続きます。